柔らかな光と影で彩られた癒しのあるマンション改修【松原の家】




南側の窓からは隣接する寺院の大屋根と庭の緑といった京都らしい借景が楽しめるマンション一室の改修計画です。

サッシだけを残したスケルトンリフォームを実施しました。お施主様のお仕事柄多くの来客があるため、玄関からリビングダイニングまでを、光と影をコントロールすることによっておもてなしの空間としています。
リビングダイニングは内外を緑でつなぐことによって、美しい風景を内部に取り込み、無垢フローリングや月桃紙、竹格子、網代などの自然素材によって、和の要素のやわらかさを堪能できる空間としています。小規模ながらも、手彫りのレリーフや欄間などの細部や素材と色使いのコントラスト等によって癒しのあふれる住まいとなりました。







玄関

<設計のポイント>

和室/リビングダイニング:
境には竹格子の建具となぐり柱を使い、柔らかに仕切りに。また、床の高さを上げ、畳下収納を設けています。
壁紙:
間接照明に照らされた鈍金の唐紙が空間に華やかさを演出します。 
和室壁:
柿渋を混入した和紙を張り分けることで、茶室の趣をそえています。 
建具:
廊下とリビングダイニングをつなぐ建具には、スリランカ産のレリーフを埋め込みました。 
リビングダイニング:
落ち着きのある色彩と自然素材でまとめたリビングダイニング。 
その他:
高さを抑えた網代天井と和室前の式台によって視線を窓の外に広がる風景へと誘導し、
広がりのある空間としています。





和室よりリビング
リビングと和室
リビングより和室









手彫りのレリーフ
トイレ
ベランダガーデン
壁面飾り棚














<PLANE>



<DATE>
イプ/マンション  
床面積/75.7㎡
家族構成/大人1人
3LDK→3LDK





自然を取り込む 心と体に優しいマンション改修 【丸太町の家】




京都御所の緑や西山の美しい山並みといった京都中心部では得難い眺望が広がるマンションの改修計画です。

築30年以上を経過して老朽化が進んでいたため、内装や設備を全て取り払ったスケルトンリフォームを実施しました。

出迎えの空間である玄関は「通り庭」の手法に倣い石畳を敷き、格子越しの柔らかな光が差し込む奥行きのある設えとしました。
くつろぎの空間であるリビングは「借景」の手法を手本とし、横桟や化粧柱で縁取った窓から外に広がる風景を内部に取込んだ広がりのある設えとしました。

また随所に、土壁、和紙、無垢の床材などの自然素材を用いることで、心と身体の双方に優しい住まいとしています。



玄関
<設計のポイント>

玄関:格子戸が奏でるやわらかな光と影を演出。
ダイニング:朝日の差込む南窓際に配置しました。
リビング:リビングからはルーフガーデン越しに西山の借景を楽しむことができます。また、リビングとダイニングは太鼓貼りの引込障子戸によって仕切ったり、ひとつづきにしたりと空間にして自由度をもたせています。
キッチン:白色で統一し、手入れのしやすい人工大理石の天板やタイルの壁面を。雑然としがちなキッチンは独立させつつも、リビングとのゆるやかな繋がりを重視しました。 
寝室:寝室の壁と天井には調湿と抗菌効果が期待できる桐材を使用して、衛生面に配慮しました。 
ゲストルーム:天井高を極限まで低く抑えた落ち着きのある空間。雪見障子を上げると西山の風景が広がります。  
トイレ、洗面、浴室の水廻り:一カ所にまとめ、短い動線で使い易い構成としています。 








リビング・ダイニング
リビング・ダイニング
リビング












キッチン
トイレの一画
客室への廊下壁面
ダイニングの窓辺
















<PLANE>



<DATE>
タイプ/マンション
床面積/87.7㎡
家族構成/夫婦+子供 
3LDK→2LDK